物流倉庫の移転を考えはじめた方向けに、賃貸倉庫(貸し倉庫)への移転計画を立てるためのポイントなど、4回ほどに分けてお伝えします。
目次
倉庫を探しはじめるタイミング
物流拠点の移転先を探しはじめるタイミングとしては、遅くとも退去予定日の半年前には動かれることをおすすめいたします。自社が希望する条件と倉庫の貸し出し条件が一致しない場合は、交渉に時間がかかってしまい、もし交渉がまとまらなかった場合は、残りの短い期間で新たな候補物件を見つけなければならず、賃貸条件の交渉をする余裕がなくなるリスクがあるためです。
「倉庫移転時期が差し迫っているが倉庫が見つからない。」「賃貸交渉がまとまらない。」など、倉庫探しでお困りの場合は、ASSORTにご相談ください。ご相談は無料です。弊社が紹介した物件でご成約された場合は手数料を頂戴します。
移転計画の準備として、まずは現在の倉庫の使用状況を把握することや移転の目的を明確化することからおすすめいたします。
事前準備①|現在の倉庫の使用状況や契約内容の把握
以下の表をもとに、現在ご使用されている倉庫の状況や契約内容を確認し、移転にかかるコストや移転時期などを事前に把握しましょう。
使用状況 | ・使用面積(倉庫使用面積、事務所や休憩所の面積、駐車場の有無) ・照明度、空調、wi-fiなどの庫内環境 ・造作物の有無 ・トラックの車種、サイズ ・マテハン機器の保有状況 ・庫内導線 ・取引先のアクセス、周辺環境 ・法令や取得免許の確認 ・物量 |
契約形態 | 賃貸借契約書に記載されている契約内容の確認 ・普通借家契約か定期借家契約なのか確認 ・解約期間の確認(期間内の中途解約を検討している場合が中途解約不可のこともあるので、移転希望時期に解約が可能か確認) ・解約予告期間(何か月前に解約希望を通知するか確認。一般的には賃貸借期間満了の1年前から6か月前までの間) ・原状回復(どのように原状回復を進めるのか手順を確認) ・敷金/保証金(返還時期はいつになるか、償却の有無の確認) |
事前準備②|移転目的の明確化、条件の優先順位を設定する
例えば、施設のグレードアップを目的としている場合とコスト低減を目的としている場合では、倉庫探しの条件が変わってきます。その他にも、物量による縮小か拡大、従業員の通勤時間短縮が目的であったり、倉庫業などの許可・免許取得の為、業務効率化など、倉庫を移転する目的は様々となりますので、まずは移転目的の明確化と条件の優先順位の明確化をおすすめいたします。
【優先順位をつける条件】
立地 | 配送効率、交通、周辺の環境、人員確保など |
面積 | 必要な面積 |
設備 | 必要不可欠な設備など |
時期 | 事業計画との整合性や現在の倉庫の解約時期との調整など |
予算 | 賃料コスト、原状回復費などの移転コスト、ランニングコスト(維持費用)など |
許可・免許 | 必要不可欠な認可・免許 |
事前準備③|移転を検討しているエリアの倉庫調査
倉庫は物件数が少ないこともあり、希望条件にマッチした倉庫を見つけるためには時間がかかります。移転を計画しているエリアの倉庫状況を調査することで、希望条件や目的にあった倉庫を見つけるために、どのくらいの期間がかかりそうか把握することができます。
・希望エリアに倉庫物件があるか確認(貸し倉庫検索サイトを利用すると、空き倉庫の状況が把握できます。)
・希望の倉庫タイプの把握(平屋倉庫、冷凍冷蔵設備、空調やクレーン、BOX型、ランプ式など)
・空室率や賃料相場の把握(空室率や賃料相場などは、物流不動産会社にご相談すると教えていただけると思います。ASSORTでは一都三県であればお答えすることができます。)
・代替エリアの検討(希望エリアの倉庫が難しい場合や候補物件での交渉がまとまらなかった時などの為に代替できるエリアも検討します。)
まとめ
事前に目的や条件を決めておくことで、倉庫を探しはじめる際に効率的に探すことができます。次回は、候補物件探しの際に役立つ、倉庫の物件チェックポイントについてご紹介します。